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ギャンブルをやめて3週間〜1ヶ月。慣れた頃に来る「壁」とお金が戻る実感【データ検証】

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ギャンブルをやめて3週間。賭けたい衝動は最初の頃より落ち着き、財布の中身も減らなくなってきた。「2週間の効果」で書いた、お金が減らない感覚や、ギャンブルを考えない時間が増える変化を一通り通過した頃だ。

ただ、ここで安心はできない。ギャンブルには、この時期ならではの落とし穴がある。

QuitMateの全リセット(やめると決めて続かなかった回数)を時期別に見ると、こうなる。

  • 最初の3日: 32.5%
  • 4〜6日目: 16.3%
  • 1〜2週目: 21.4%
  • 3週目: 8.5%
  • 4週目: 5.4%
  • 1〜3ヶ月: 10.8%

ここで禁酒との違いがはっきり出る。お酒の場合、リセットの6割以上が最初の3日に集中する。身体の離脱がつらいからだ。ところがギャンブルは最初の3日が3割ほどで、あとは2週目、3週目、1ヶ月以降とずっと散らばっている。ギャンブルの引き金は身体ではなく「機会」だから、日数が経っても消えてなくならない。 暇とお金と気の緩みがそろえば、3週間目でも1ヶ月目でも手が出る。

ギャンブルをやめて3週間から1ヶ月

「3週目の壁」は気の緩みと「ちょっとだけ」

つらかった最初の2週間を越えると、ふと決意がゆるむ瞬間が来る。

「だんだん決意した気持ちが薄らいで来ているのを感じるけど、ここに吐き出して今日もなんとか乗り切れた」(20日目)

これには理由がある。行動を変えるとき、人は「やめようかな」から「準備」「実行」「維持」へと段階を進む。3週間目は、変化を実感する実行期から、それが当たり前になる維持期への移り変わりだ。

実行期は楽しい。お金が残る、頭が軽くなる、と変化が見える。脳はそれを「ごほうび」として受け取り、やる気になる。ところが維持期に入ると、その変化が日常になる。ごほうびが消える。「もう普通じゃん」と感じる。21日目を「鬼門」と呼ぶ人もいた。

「今日を乗り切れば鬼門の21日達成です。ここを通過点にしてさらに伸ばしていきます」(20日目)

そして、ごほうびが消えた頭に忍び込むのが「ちょっとだけなら」だ。

「手持ちのお金に余裕ができるとギャンブル欲がすごい。ちょっとくらいなら…いつもよりトリガーは重いけど、指はかかってる…」(20日目)

引き金は前より重くなっている。それでも指はかかっている。この感覚を甘く見ないことだ。実際に足を滑らせた人もいる。

「最近全然意識にもなかったのに、時間に余裕が出来てしまって少しだけ…と負けてしまった」(20日目)

お金が戻る実感が「見える化」する

維持期に入ると派手な変化は減るが、お金まわりはむしろここから具体的になる。

「16日目達成。マックとかで外食すること増えたけどギャンブルしてないからお金の減り方が健康的。最高」

支払いの景色も変わる。

「後払い、キャリア決済の支払いが無いのは何年ぶりだろう。スマホ代が安くてビックリ(当たり前です)」(16日目)

そして、お金の価値の感じ方そのものが変わってくる。

「メルカリで数百円の利益を得るたび、1レースに数万円賭けていた自分がバカらしく思えてきます」(20日目)

借金の整理に動き出す人も、浮いたお金を生活に使う人もいる。

「今日借金を一本化するための申込しました。本格的に頑張るつもりです」(16日目)

「今日は2700円使って本マグロとホタテと鯛買って家族に海鮮丼提供してあげた。お金は有意義に使おう」(20日目)

ギャンブルが「お金を増やす道具」から、ただ「生活に使うお金」に戻っていく。これが3週間から1ヶ月でいちばん地に足のついた変化だ。

1ヶ月でも安心できない理由は「給料日」にある

ここが、ギャンブルが禁酒といちばん違うところだ。

お酒は日が経つほど身体が楽になり、リスクが下がる。ギャンブルは違う。財布が空のうちは耐えられても、お金が入った瞬間にまた天秤が傾く。だから給料日やボーナスが、何週たっても繰り返し壁になる。

「20日達成。だけどお金ないから行けない、できないだけで本番は給料日迎えてからなんだよな…」

「先日給料日でした。まとまったお金が入った後が1番危険な気がします。今日も絶対行かない」(20日目)

給料だけではない。臨時のお金が入る瞬間が、すべて危ない。

「経費の精算で現金を支給された。いつも失敗はここ。絶対に行かないで帰る。現金はすぐにPayPayに」(16日目)

リセットの分布が1ヶ月以降にも散らばっているのは、これが理由だ。身体が要求しているのではなく、お金と時間がそろう日が定期的にやってくるから。なぜその瞬間に脳が「いける」と判断してしまうのかは「ニアミスはなぜ人をギャンブルに引き戻すのか」に書いた。

戻りそうになった人がやっていたこと

3週間から1ヶ月を越えた人の投稿には、共通する工夫がある。

お金と手段を物理的に断つ

意思の力だけで給料日を乗り切るのは難しい。越えた人は、そもそも賭けられない状態を作っていた。

「ganbanを入れて20日。こんなに簡単に20日クリアできるのか。早く出会いたかったなあ」(20日目)

「ちょっとだけならじゃない。それで何度後悔したか。今日は一番ダメな日だ。スクリーンタイムあって良かった」(20日目)

ギャンブルを遮断するアプリ、貸付自粛制度、現金を持ち歩かない、口座を分ける。手段を物理的に潰しておけば、気がゆるんだ夜でも手が届かない。具体的な方法は「ギャンブルをやめるための具体的なステップ」にまとめた。

暇な時間を残さない

「今日もノーギャンブルで終われそう。とりあえず、仕事があれば選択肢は消えた。最近はとても穏やかだ」(20日目)

「選択肢が消えた」。予定が入っていれば、迷う余地すらなくなる。

勝った記憶ではなく、負けた記憶を呼び出す

「占いが1位だったとか、一粒万倍日だとか、そんなんで勝ててたらこんな風になってない。バカだったよなー、私」(20日目)

行きたくなったとき、勝った場面ではなく、負けて帰った夜を思い出す。それだけで衝動が引く人は多い。

1回やっても、積み重ねはゼロには戻らない

気がゆるんで1回やってしまっても、元のギャンブル漬けに戻ることとは違う。

「気の緩みがつい打ってしまった。気持ちを切り替えてもう一度やりなおします。次は60日を目標に一歩ずつ」(31日目)

1回で全部が終わるわけではない。「何がきっかけだったか」を振り返って、次の給料日にどう備えるかを考える。前回より続く期間が伸びていれば、それは前進だ。

まとめ

3週間から1ヶ月。見える変化は減る。でもお金は確実に戻り、ギャンブルを考えない時間が生活の標準になっていく。

数字でいえば、2週間を越えた人の約81%が3週間まで続き、3週間を越えた人の約81%が1ヶ月に到達している。 ここまで来たら、もう「やめられない人」ではない。

ただし、お酒のように日数が経てば安全、とはいかない。給料日もボーナスも、これからずっとやってくる。安心ではなく、備えを持って迎えることだ。

30日目にこう書いた人がいた。

「何と30日!生活習慣からギャンブルが抜けていってるのをひしひしと感じるぜ。継続って力やね」

一方で、この時期に「やめたら何もかもやる気が出ない」と感じる人もいる。それは失敗ではなく、次の段階のサインだ。脳がギャンブル以外の楽しみを取り戻すには、もう少しだけ時間がいる。

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