人に尽くしすぎて疲れるとき:断ることと、回復の時間を守ること
相談に乗っていたら、寝る時間を過ぎていた。頼まれた仕事を引き受けて、自分の用事は翌日に回した。相手は助かったようだけれど、自分には疲れが残っている。
人の役に立つことはうれしい。それでも、毎回自分の予定や体調を後回しにしているなら、引き受け方を見直す余地がある。飲酒やギャンブルをやめるための通院、休息、生活費も、そのために削ってよいものではない。

「助けたい」と「断りにくい」が混ざることもある
助けを求められたときの気持ちは、一つとは限らない。「困っているなら手伝いたい」と思いながら、「断ると嫌われるかもしれない」と不安になることもある。
心理学には、自分の価値を何に結びつけているかを考える「条件付き自己価値」という見方がある。CrockerとWolfeの論文では、重視している領域での成功や失敗と、自己評価の変動を扱っている。2001年の論文
「役に立てなかった日は、自分には価値がないと感じる」という悩みを考える参考にはなる。ただ、頼まれごとを断れないというだけで、幼少期の愛情が足りなかった、相手を支配したいのだ、と理由を決めることはできない。
引き受けた後のことを見る
動機を完全に解き明かそうとする前に、その頼まれごとが生活にどう響いているかを見てみる。
- 予定していた食事や睡眠が取れなくなっていないか。
- 貸したり、おごったりしたお金で、自分の支払いが苦しくなっていないか。
- 通院や、自分が相談する時間を取り消していないか。
- 不満を言えないまま、飲酒や賭けに向かう場面がないか。
最後のような流れに心当たりがあれば、行動の前後を振り返るメモに残せる。「人助けが依存症の原因だ」とまとめるより、どの場面で負担が増えたかがわかる記録にしたい。

その場で返事をしない
断る言葉が出てこないなら、最初は返事を保留にするだけでもよい。
「予定を確認してから返事するね」
時間を置いて、使えるお金や体力を確かめる。全部引き受ける以外に、範囲を決めて手伝う方法もある。次は言い方の例だ。
「今日は20分なら話せる。その後は休みたい」
「今週は引き受けられない」
無理なときは、代わりの提案を必ず用意しなくてもよい。理由を長く説明すると、その理由を一つずつ解消すれば引き受けてもらえる、と受け取られることもある。自分ができる範囲を短く伝える。
断った後に罪悪感が残る場合もある。それだけで、断り方が間違っていたと決める必要はない。実際に何を守れたのか、相手との間で何が起きたのかを、時間を置いて確かめたい。
支える側にも、相談する時間が必要
回復のコミュニティでも、毎回ほかの人の相談に答える義務はない。人へのコメントと継続記録の関係を調べたデータはあるが、返信を増やせば回復するという約束ではない。
読むだけの日があってもよいし、自分の話を聞いてほしいと伝えてもよい。「断ると関係がなくなりそうで怖い」という気持ちそのものを、カウンセラーや信頼できる相手に話すこともできる。
今週の予定を見て、自分のために使うはずだった時間が残っているか。それを一度確かめるところから始めてもよい。
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